第2回 金沢国際実験音楽祭
Kanazawa International Experimental Music Festival 2025

 

第2回 金沢国際実験音楽祭
Kanazawa International Experimental Music Festival 2025

 

期間:ワークショップ  2025年3月5日(木)〜6日(金)2回
   コンサート  2025年3月7日(金)〜9日(日)4回
会場:金沢市民芸術村 パフォーミングスクエア(金沢市大和町1-1)
Venue: Kanazawa Citizen’s Art Center Performing Square

 

ディレクター:足立智美
Director: ADACHI Tomomi

 

「音楽が時代を切り拓く」

もっとも先鋭的な現代音楽にジャズやロック、そして非西洋の音楽が流入した形態としての「実験音楽」が金沢に集合。
ディレクターに金沢出身で、長くドイツを拠点としたアーティスト・足立智美を迎え、
国際的かつジャンル横断的なキュレーションのもと、世界から芸術家を招聘するとともに、
市民参加のワークショップも開催。
未来を見据え、時代を切り開いていく音楽体験。乞うご期待!

 

参加アーティスト


(五十音順)

足立智美(声、エレクトロニクス 石川県)ADACHI Tomomi: voice, electronics
石上加寿也(エレクトロニクス 金沢市育ち/大阪府)ISHIGAMI Kazuya: electronics
上村なおか(ダンス 金沢市出身/東京都)UEMURA Naoka: dance
大谷氏(ギター、声 富山県)Mr. OHTANI: guitar, voice
島田英明(ヴァイオリン、エレクトロニクス 石川県)SHIMADA Hideaki: violin, electronics
竹澤悦子十七絃箏、声 七尾市出身/東京都) TAKEZAWA Etsuko:17-stringed koto, voice
張惠笙(チャン・フイシェン)(声 台湾)CHANG Hui-Sheng: voice
レベッカ・へラー(バスーン アメリカ)Rebekah HELLER: bassoon
増田建太(改造楽器ほか、作曲 富山県)MASUDA Kenta: modified instruments etc., composition
ルーカス・リゲティ(ドラムス、マリンバ・ルミナ、作曲 オーストリア/アメリカ/南アフリカ)Lukas LIGETI: drums, marimba lumina, composition

作品のみ参加:
ジュリアス・イーストマン(作曲) Julius EASTMAN: composition
ファム・ティ・タム(作曲) PHAM Thi Tam: composition
シュテファン・ヴォルぺのパフォーマンス再現  Stefan WOLPE: reproduction of his performance

 

 

企画・制作:金沢市民芸術村ミュージック工房(福永綾子・中埜忠紀)
主催:金沢市民芸術村アクションプラン実行委員会
(公益財団法人金沢芸術創造財団、金沢市)
助成:芸術文化振興基金助成事業
協力:金沢蓄音器館
これらの公演は公益財団法人サントリー芸術財団の推薦コンサートです。

 

 

スケジュール


(開場は各開演時間の30分前)

 

3月5日(水)Wed. 5 March【ワークショップ Workshop A】
19:00〜22:00 足立智美による即興演奏ワークショップ Improvisation music workshop by ADACHI Tomomi

ワークショップ詳細・申し込みは:https://www.geimura.com/music/kemf2wsa/

 

3月6日(木)Thu. 6 March【ワークショップ Workshop B】(*これのみ会場:金沢市民芸術村ミュージック工房)
19:00〜22:00 ルーカス・リゲティと和太鼓即興演奏ワークショップ Japanese Drumming Improvisation Workshop with Lukas LIGETI

ワークショップ詳細・申し込みは:https://www.geimura.com/music/kemf2wsb/

 

3月7日(金)Fri. 7 March
19:00【コンサート CONCERT 1】

シュテファン・ヴォルぺ 世界初のターンテーブル・パフォーマンス(1920)の再現 蓄音機8台による
ルーカス・リゲティ(マリンバ・ルミナ) ソロ
即興セッション:
・足立智美+竹澤悦子+張惠笙
・上村なおか+島田英明

Representation of the world’s first turntable performance (1920) by Stefan Wolpe – with eight gramophones
Lukas LIGETI (marimba lumina) solo
Improvised sessions:
-ADACHI Tomomi + TAKEZAWA Etsuko + CHANG Hui-Sheng
-UEMURA Naoka + SHIMADA Hideaki

 

3月8日(土)Sat. 8 March
13:00【コンサート CONCERT 2】レベッカ・へラー バスーン・ソロ・コンサート

・ルーカス・リゲティ 新作 2024委嘱初演
・ファム・ティ・タム《底流》2024委嘱初演
・増田建太《テープ》2024委嘱初演
・ジュリアス・イーストマン《ジャンヌ・ダルクの聖なる現存》(1981)
・レベッカ・へラー《歓喜の歌》
*曲目は変更になる場合があります。
即興セッション:上村なおか大谷氏増田建太

Rebekah HELLER Bassoon Solo Concert
-Lukas LIGETI- New Piece (2024 commissioned)
-PHAM Thi Tam -Undercurrent (2024b commissioned)
-MASUDA Kenta – Tape (2024 commissioned)
-Julius EASTMAN – The Holy Presence of Joan d’Arc (1981)
-Rebekah HELLER – Ode to Joy

Improvised sessions: UEMURA Naoka + Mr. OHTANI + MASUDA Kenta

 

18:30【コンサート CONCERT 3】

石上加寿也(エレクトロニクス) ソロ
大谷氏(ギター、声)ソロ with とっちゃん(シンセサイザー)
即興セッション:
・島田英明+竹澤悦子+増田建太+ルーカス・リゲティ
・石上加寿也+張惠笙+レベッカ・ヘラー

CHANG Hui-Sheng (voice) solo
Mr. OHTANI (guitar, voice) solo with Tocchan (synthesizer)
Improvised sessions:
-SHIMADA Hideaki + TAKEZAWA Etsuko + MASUDA Kenta + Lukas LIGETI
-ISHIGAMI Kazuya + CHANG Hui-Sheng + Rebekah HELLER

 

3月9日(日)Sun. 9 March
14:00【コンサート CONCERT 4】

張惠笙(声)ソロ
即興演奏ワークショップ参加者によるパフォーマンス
和太鼓即興演奏ワークショップ参加者によるパフォーマンス
即興セッション:
・石上加寿也+大谷氏
・足立智美+レベッカ・ヘラー+ルーカス・リゲティ

CHANG Hui-Sheng (voice) solo
Performance by ADACHI Tomomi Improvisation Music Workshop participants
Improvised sessions:
-ISHIGAMI Kazuya + Mr. OHTANI
-ADACHI Tomomi + Rebekah HELLER + Lukas LIGETI

 

コンサートチケット Ticket


料金:全席自由(税込)一般 general 2500円、学生 student 1500円(当日 500円増し door 500 JPY plus)
通し券(4コンサート分) All concerts pass 8000円

*学生チケットは入場時に学生証の提示が必要です。
*未就学児の入場はご遠慮ください。

【能登支援】七尾市、輪島市、珠洲市、志賀町、穴水町、能登町にお住まいの方は無料となります。
*券購入時に各々住所を証するものをご提示ください。

 

チケット予約フォーム ticket reservation:https://forms.gle/NAtuAtWAtuDdXq7bA

 

問い合わせ:金沢市民芸術村事務局(9:00〜19:00)
*年末年始の営業については金沢市民芸術村HPでご確認ください。
電話:076-265-8300
FAX:076-265-8301
メール inquiry :music.geimura@gmail.com(ミュージック工房・福永)

 

 

 

経歴


 

足立智美(声、エレクトロニクス)ADACHI Tomomi (voice, electronics)
パフォーマー/作曲家、音響詩人、楽器製作者、視覚芸術家。声、コンピュータ、自作楽器によるソロ演奏を始め幅広い領域で活動し、ヤープ・ブロンク、坂田明、ジェニファー・ウォルシュ、高橋悠治、一柳慧、伊藤キム、石田尚志、コンタクト・ゴンゾ、猫ひろしらと共演、また非音楽家との大規模なアンサンブルのプロジェクトもおこなう。作品には自作のフィジカル・インターフェイス、ツイッター、人工知能から人工衛星、テレパシー、骨折までを用い、テート・モダン、ポンピドゥー・センター、ベルリン芸術アカデミー、金沢21世紀美術館、森美術館などで公演、2007年にサントリー・サマー・フェスティヴァルでジョン・ケージの《ユーロペラ5》日本初演を演出、2012年にはベルリン・メルツ・ムジーク現代音楽祭で個展を開催。日本のダダイズム、MAVOをテーマにした舞台作品を、2016年にドイツ国営ラジオの委嘱、2018年にハンブルガーバーンホフ美術館の委嘱で制作する。詩人としてもベルリン・ポエジー・フェスティヴァル、ルイジアナ文学祭などに招聘されている。ACCの助成により2009-2010年ニューヨーク滞在、DAADより2012年ベルリン滞在作曲家としてドイツに招聘、2022年までベルリンを拠点に活動。2019年アルス・エレクトロニカの Award of Distinction 受賞。世界初の人工知能によるリブレットを用いたオペラ《ロミオがジュリエット》で文化庁芸術祭賞大賞及び佐治敬三賞受賞。国際芸術祭「あいち2022」展示部門、パフォーマンス部門に参加。2023年ジャパン・ソサエティー(米ニューヨーク)主催「ジョン・ケージの日本」監修。
photo: Takayuki Imai©Aichi Triennale 2022

 


 

石上加寿也(エレクトロニクス)ISHIGAMI Kazuya (electronics)
1972年、大阪生まれ。金沢育ち。幼児期からテープレコーダーで遊びながらカットアップ・コラージュ風の作品を作り始める。高校生の時にミュージック・コンクレートとノイズミュージックに出会い本格的にテープ作品を作り始める。1992年からソロライブ活動およびテープ音源リリースを開始。1997年、INA-GRM(フランス国立視聴覚研究所音楽探究グループ)の夏期アトリエに参加し作品制作・発表をおこなう。Deutschlandradio(ドイツ公共放送)からの委嘱作品制作をはじめ、FUTURA(フランス)、MUSLAB国際電子音響祭(メキシコ)、Zeppelin国際サウンドアートフェスティバル(スペイン)、ICMC国際コンピュータ音楽会議2015(アメリカ/テキサス) 、Music From Japan 2020(アメリカ/NY)などで作品上演をおこなう。自主レーベル”NEUS-318″と“OMODARU”を主宰。

 


 

上村なおか(ダンス)UEMURA Naoka (dance)
ダンサー・振付家。金沢市生まれ。幼少よりバレエを始める。木佐貫邦子にダンスを、笠井叡にダンスとオイリュトミーを師事し作品にも多数出演。「ひとつの身体」の可能性を探るべく‘95年より自作ソロダンスを開始し、国内外で作品発表を続ける。’06年からは、言葉とカラダの結びつきを探求するシリーズ「Life」を始動。ソロ活動の他に、他ジャンルのアーティストとのセッション、コラボレーションも多数行っている。また「身体の発見と冒険」をキーワードに様々な人々に向けてワークショップを行いそれぞれの身体のダンスを見つける喜びを分かち合っている。近年は<笠井瑞丈×上村なおか>のユニットとして「世代間の対話」「ダンスを通した交流・交感」を目的とした公演やワークショップの企画を継続的に行なっている。2002年度 文化庁新進芸術家国内研修制度研修員。2004年度代36回舞踊批評家協会新人賞受賞。現在、桜美林大学芸術文化学群にて非常勤講師も務めている。

 


 

大谷氏(ギター、声)Mr. OHTANI (guitar, voice)
北陸アングラ大使の異名を持つ富山在住の鬼才アーティスト。ギター弾き語りやロックバンドでの活動の他、元「たま」の石川浩司とのユニット「ホルモン鉄道」等で東京を中心に各地でライブ活動を40年以上続けている。いわゆる歌モノ中心の活動の一方で、ノイズ・アヴァンギャルド系の音楽にも興味を示し、富山の実験音楽家、故・種口裕人主催の「前衛行為音楽祭」にも当初から参加、現在も北陸でのノイズ・アヴァンギャルド系のイベントに笛の即興演奏、半裸での踊り、パフォーマンス等で参加、自由な活動を続けている。現在、13枚の歌モノのソロCDと4枚のホルモン鉄道CDを発売中。
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島田英明(ヴァイオリン、エレクトロニクス)SHIMADA Hideaki (violin, electronics)

1962年生まれ。1970年代後半、ミニコミ誌「アヴァンギャルド」を発行していた金沢市の市民団体「KUC」に所属し、当時のプログロック、フリージャズ、現代音楽など、多様な音楽を聴く機会を得る。1980年頃より、ヴァイオリンソロでの即興演奏を始める。1985年より、録音された自身の演奏で構成するテープ音楽のためのソロプロジェクトを、AGENCEMENT(アジャンスマン)の名義で開始する。1991年の3rd アルバム「Viosphere」は、国内外で高い評価を得た。2000年代からは、広く共演者を得て、ライブ演奏による機会も多い。2024年には、6thアルバム 「Binomial Cascades」を35年ぶりにLPとしてリリース、12月から25年1月にかけて油彩画と版画による初個展も開催され、画家としての活動も開始している。公式サイト:  https://sites.google.com/site/hsppico/

 

 


 

竹澤悦子(十七絃箏、声 TAKEZAWA Etsuko: 17-stringed koto, voice
地歌箏曲家。石川県出身、東京藝術大学音楽学部卒業。箏・十七絃を沢井忠夫、一恵両師に、地歌三味線・胡弓を中井猛師に師事。1987年沢井合奏団アジア、ヨーロッパ5カ国ツアーでデビュー。1993年KOTO VORTEXを結成。箏カルテットの新境地を拓き2009年クロノスカルテット招聘によりNYカーネギーホール公演。即興・映像・ダンス作品等ボーダレスなコラボレーションを国内外で展開。2010年箏協奏曲初演。ソロアルバム『へちま』は2018年Nick Wall著『世界の575 の歌』に選出される。地歌で培った歌唱で新作初演するほか落語や語り物に発展。2020年「浪曲地歌―相撲もの」制作し2024年完了。2021年地歌を身近に感じられるような趣向で「地歌サロン」を開始。福島大学非常勤講師。沢井箏曲院教授。
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張惠笙(チャン・フイシェン)()CHANG Hui-Sheng (voice)
1984 年彰化生まれ。人の声による即興音声を主軸としてパフォーマンスを行う。2006 年にオーストラリアRMIT 大学のファインアート修士課程を修了。専攻はサウンドアート。2014 年にMIECATアートセラピー修士号を取得。2003 年からアジア、オセアニア、ヨーロッパなどの芸術祭にて展示及びパフォーマンスを行い、これまでにオーストラリア、台湾、韓国、フランス、ポルトガル、オーストリア、ベルギーなどにレジデンスアーティストとして滞在した経験をもつ。現在は、台南で音響空間「聴く‧話す」を運営している。

 


 

レベッカ・へラー(バスーンRebekah HELLER (bassoon)

バスーン奏者、指揮者、作曲家、即興演奏家。新しい音楽を刺激的かつ親しみやすく世界中の聴衆に届けることに力を注ぐ。ニューヨーク・フィルハーモニー管弦楽団、シアトル交響楽団、TIME:SPANSフェスティバル、ミラー・シアターのポートレート・コンサートなど多数のステージでバスーンソリストを務める。奏者、またインターナショナル・コンテンポラリー・アンサンブル(ICE)の前共同芸術監督として、世界中の作曲家とコラボレーションを行い、新作を初演。2024年、スティーヴ・ライヒと共同プロデュースで「Grand Street Counterpoint」リリース。2019年よりニュースクール・マネス音楽院の教授に就任、管楽器科の共同主任として、コンテンポラリーやクラシック音楽家のための即興演奏、新しい音楽を教えている。
photo: Tarishi Gupta

 

 


 

増田建太(改造楽器ほか、作曲)MASUDA Kenta (modified instruments etc., composition)
大阪教育大学大学院修了。第20回奏楽堂日本歌曲コンクール作曲部門畑中良輔賞(自作テキスト)。第4回ドヴォルザーク国際作曲コンクール第3位。第33回現音作曲新人賞富樫賞。第15回弘前桜の園作曲コンクール第1位・下山一二三賞。第2回伊勢志摩国際作曲コンクール特別賞。即興演奏では6アルバム(それぞれギター、改造フルート、チェロ、ヴァイオリンと庭、改造金管楽器、自転車による)を発表し、他分野とのコラボレーションも行う。作曲を物部一郎、北川文雄、猿谷紀郎、Klaus Langの各氏に師事。チェンバロを川井博之氏に師事。日本現代音楽協会会員。現在、富山大学教育学部専任講師。

 

 


 

ルーカス・リゲティ(ドラムマリンバ・ルミナ、作曲)Lukas LIGETI (drums, marimba lumina, composition)
作曲家、即興演奏家。オーストリア生まれ。ヨーロッパのアヴァンギャルド、アフリカの伝統、ジャズ、ニューヨークの実験音楽シーンの精神など、幅広い音楽言語からの影響を作品に取り入れている。ジャズとフリー・インプロヴィゼーションでもドラマーとして活躍。作曲家としてアルス・ムジカ/ブリュッセル・フィルハーモニー管弦楽団、ウィーン祝祭管弦楽団、バン・オン・ア・カン、アンサンブル・モデルン、クロノス・カルテット、リゲティ弦楽四重奏団などから作曲委嘱。即興ドラマーとして、ジョン・ゾーン、エリオット・シャープ、ゲイリー・ルーカス等多数共演。エンジニアのドン・ブックラが設計した電子打楽器マリンバ・ルミナによるソロ・コンサートも世界各地で行う。1994年よりアフリカ大陸の様々な地域で継続的に活動し、2023年、南アフリカで開催された国際現代音楽協会「世界音楽の日々」の芸術監督を務めた。2024年、ブリュッセル王立音楽院作曲科教授に就任。米ハーブ・アルパート音楽賞(2010年)ふくめて受賞多数。 今回が初来日。
Photo: Nico Hafner