コラボレーションシリーズ vol.6
音楽舞台劇『触覚の宮殿』金沢公演
あごう氏の幼少期から、香港で過ごしたバブル時代、昭和天皇崩御-改元までの物語が描かれます。大きな物語を背景に、身体にまつわる小さな表現を重ねた現代舞台芸術作品。 あごう氏作品の、金沢での上演は初めてのことで、京都と金沢の舞台芸術による交流の端緒となることが期待されます。
公演情報 | |
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日 程 | 2019年8月3日(土)・4日(日) |
時 間 | 15:00〜17:00 (開場 14:30) |
会 場 | 金沢市民芸術村 パフォーミングスクエア |
観覧料金 | 前売券 一般 2,8000 円・学生 2,300 円 / 当日券 一般 3,300円 学生 2,800円 |
チケット取扱い | チケット購入 サイト( https://askyoto.or.jp/e9/ticket/e9ag0725 ) チケット窓口販売:芸術村 事務局 /石川県立音楽堂チケットボックス |
備考 | ※未就学児童の入場はご遠慮いただいております。 ※作品には、一部、裸体表現が含まれます。予めご了承ください。 |
キャスト | 出演|太田宏(青年団)、辻本佳、松本杏菜、ソプラノ|太田真紀、 ヴァイオリン|池田恵美 入江真歩(金沢市民芸術村 ミュージック工房 2019年度レジデントアーティスト)、 作・演出|あごうさとし ドラマトゥルク|仲正昌樹(金沢大学教授) 音楽監督|木下伸司 照明デザイン|吉本有輝子(真昼) 衣装ディレクター|川口知美 衣装制作|野村 宗佑 加納 歩未 北 遙香 熊川 亜美 山元 日菜(以上、専門学校金沢文化服装学院) 美術制作|吾郷泰英 ほか 舞台監督|浜村修司 音響|林実菜 演出助手|御厨亮 制作|芥川実穂子 福森美紗子(以上、アーツシード京都)、はがみちこ 岡永遠 金沢市民芸芸術村ミュージック工房ディレクター|太田浩一 協力|K-CUBIC ぱふぉくる、宣伝美術|永戸栄大 ※8/3 ポストトーク 木埜下大祐(現代音楽フルート奏者、作曲家) ほか、 ※8/4 ポストトーク 井口時次郎(劇団ドリームチョップ) ほか ※京都公演 7/25-29 |
主催|金沢市民芸術村アクションプラン実行委員会 共催|金沢市、(公財)金沢芸術創造財団 企画・担当|金沢市民芸術村 ミュージック工房 |
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PDF | イベントフライヤー(3MB) |
「触覚の宮殿」初演(2018)
<作品について>
今から 800年ほど前に、後に鎌倉幕府の初代問注所執事(裁判所長官)となる三善康信という下級の公家がいました。吾郷(あごう)の先祖に当たる人です。
康信の伯母は、源頼朝の抱乳母(だきめのと)と呼ばれる乳母であったため、康信は頼朝の幼少期より世を去るまで深い交流がありました。頼朝とマッチポンプで世の荒波を超えて関白に至った人に、九条兼実がいます。
その九条家の屋敷は、今の京都市南区東九条南山王町にあったようで、昨年、偶然にも同じ町にあるstudio seedboxで「触覚の宮殿」の初演をいたしました。このスタジオは、わたしたちが東九条地域につくった「THEATRE E9 KYOTO」の最初の拠点として、劇場に先立って開設したものです。
私自身、この年ほど、幾度となく東九条に足を運び、「劇場」という霊性をこの地に「呼び寄せる」秘儀を施したことに、康信の姿を重ね合わせて描いたものです。
その平安時代の終わりの物語と併走するように、わたし個人の幼少期から、香港で過ごしたバブル時代そして、昭和天皇崩御までの物語も描いています。2019 年にこの作品は改めて再演されますが、いずれも改元された時代の物語として共通しています。これらの、大きな物語を背景に、身体にまつわる小さな表現を重ねた作品です。
あごうさとし
<コラボレーション・シリーズについて>
コラボレーション・シリーズは、2016年より始まった金沢市民芸術村ミュージック工房の事業の一つで、異なる芸術ジャンルのコラボレーションを図り、それぞれの分野の特徴的な長所を残しつつ、単独分野だけでは表現できない総合舞台芸術の表現の可能性を追求するシリーズです。
本企画(vol.6)では、金沢を中心に全国から優秀な若手音楽家を公募で選ぶ当村のレジデント・アーティスト(滞在音楽家)も公演に参加し、演劇、音楽、美術などの垣根を越えて協力・融合し、そこに携わる全員が自身の専門分野だけでは得られない経験をしながら新しい作品を生み出していく過程を聴衆の皆さまと共有していくことを目的としています。
これまでの5回でオペラ・舞踊劇などを制作してきました。本公演では、今夏、新たなスタートを切る、THEATRE E9 KYOTOによる舞台劇とのコラボレーションをお届けします。