2020年夏、スポーツの祭典『東京2020オリンピック・パラリンピック』が開幕となります。時を同じくして、金沢市民芸術村ではアート国際交流イギリス展 『ジャイアント・フリップ・マシン 金沢 2020』を開催します。第６回となる今回の『アートな仕事ーク』は、特別編として、夏の展示まで続くこのプロジェクトの魅力をいちはやくお伝えします。
　現在、金沢の製作チームがこのプロジェクトの要となるジャイアント・フリップ・マシンの装置づくりに励んでいます。４月以降は７月の芸術村大和町広場で行う展示インスタレーションに向けて、本体に取り付けるフリップ制作の準備とワークショップを複数回に分けて順次実施する予定です。つきましては、フリップ制作ワークショップ参加者や、運営をサポートしプロジェクトに携わっていただける方を募集します。制作はしないけれど作品に関心があるといった方も大歓迎です。ご興味のある方は、プロジェクト説明会『プレゼンテーション！』へお気軽にお越しください。（＊アーティストは、2020年７月に来日を予定しています。）

ジャイアント・フリップ・マシン

《ジャイアント・フリップ・マシン》はイギリスを拠点に活動するChee Kit Lai（チーキット・ライ）による作品で、５０枚の大きなフリップによってアニメーションを生成するユニークな装置です。アーティストをはじめ、様々な人が協同で制作し、完成までのプロセスを大切にしています。

Photography (c) Emily Wilson

マシンの昼と夜の表情

外部の光を反射する鏡のような外装パネルを持ち、日中は周囲の環境に溶け込み、夜間は装置が透き通ったように変化し、内部から光を放ちます。まるで夜行性の生き物のように有機的できらめいて美しく、芸術村大和町広場でどんな表情を見せてくれるか楽しみです。

Photography (c) Emily Wilson

50枚の大きなフリップカード

５０枚の大きなフリップに描かれたイラストは表裏の両面合わせて計１００フレームで構成されます。１枚１枚のアナログな絵が、マシンによって回転しアニメーションとなって動き出します。原画を元にサポートスタッフ「アートアンツ」やワークショップ参加者によって制作されます。

アーティスト Chee Kit Lai

Chee Kit Lai（チーキット・ライ）は、ロンドン大学UCLバートレット校修了し、同校にてエキシビジョン・ディレクター、及び学部建築デザインプログラムのユニットリーダーを務める。2008年Mobile Studio Architects設立。ロンドンを拠点に活動し、建築からアートまで領域をまたいで多数のプロジェクトを手がける。

Photography (c) Stonehouse Photographic